科学研究費助成事業(KAKEN)基盤研究(A)「スマートグラスAIのためのプライバシ制御技術」(22H00550) 研究期間 2022年度 ~ 2026年度(令和4年度 ~ 令和8年度)

シンポジウム開催案内(2024.10.17)


神戸大学では、スマートグラスの仕様についての研究を進めております。つきましては、以下の要領で、シンポジウムを開催いたしますので、お伝えいたします。どうかふるってご参加ください。なお、参加の要領につきましても、以下に記載しておりますので、ご確認のうえ、申し込みをお願いいたします。

⚫︎ タイトル: 

スマートグラスの現在:プライバシー制御のためのガイドライン策定の経過報告と不正使用への対策案


⚫︎ 日時、会場: 

2024年10月17日(木曜)午後1時30分―5時45分
滝川記念館・大、会議室             

(懇親会)6時―8時 滝川記念館・食堂

シンポジウムへの参加は無料ですが、人数の確認など、事前準備のために、下に示すメールアドレスへの登録のご連絡をお願いいたします。また懇親会についても、同様に参加登録の際に、ご希望をお知らせください。(参加費については、定職のある方・大人5000円、定職のない場合や大学院生3000円、学生は1000円もしくは免除、ということで考えております。)

⚫︎ 基本は「リアル」での開催。

(なお、「リモート」で参加を希望する方には、同時のみで、ズームもしくはティームズで配信をする予定です。録画については、あくまでこちらのプロジェクトの関係者の記録のためのみなので、いまのところ、公開の予定はございません。ご希望をお知らせいただいたかたに、当日の配信予定のアクセスの仕方をお知らせいたします。)

⚫︎開催趣旨: 

 本シンポジウムは、神戸大学・工学研究科の塚本昌彦が代表になっている、科研・基盤研究(A)「スマートグラスAIのためのプライバシ制御技術」の分担メンバーが中心となって企画されたものである。
  スマートグラスと人工知能(AI)の組み合わせにより大きな生活革新が実現できる一方、プライバシ問題はより深刻になると考えられる。そのため、本研究グループでは、プライバシを考慮したシステム・インタラクションデザインを設計することを目的に文理融合的な研究を進めてきた。
 スマートグラスはAIアプリケーションにおいて、カメラ、マイク、センサなどから周辺状況を把握し、AIメタエンジンを搭載したものである。ではAIにプライバシ制御機構を搭載するにはどうしたらいいだろう。中でもAIエンジンは状況に応じて能力をかえたり、プライバシについての部分適用を行うが、その機構が正しく動作していることを保証する回路はどうあるべきだろう。またELSI的な問題はどのように考えればいいのだろうか。
 この科研では、実際の目標としては、プライバシー制御を加味したウェアラブルAIという新領域を切り拓くことを目指してきた。近年ではChatGPTやGPT-4oなどの大規模言語モデル(LLM)の出現によりAI技術が急速に進歩したことで前提条件が根底から変化していることにも鑑みて、この変化に対応することが必要であると考えている。
 また本科研プロジェクトが進む中で、2023年度の早稲田大学での入試では、スマートグラスを使った不正が明らかになった。このような事案については、大学関係者のみにならず、社会の関係各層を含んだ対応が必要であると考えられる。(なおこの事件が報道されたのは、2024年(本年)5月15日である。それに対して、朝日新聞デジタルへ、本研究グループ代表である塚本昌彦があげたコメントを参考資料として、下に示しておく)。http://www.teamtsukamoto.sakura.ne.jp/news/smartglassstatement.pdf
 そのため今回のシンポジウムでは、早稲田大学で発生したような不正利用に対処するために基本的なスマートグラスの機能やA Iの使用を組み合わせた展開についての知識の共有が必要だと考えた。そのためこのシンポジウムの主題は以下の2点である。

1 スマートグラスのプライバシーガイドライン提案の中間報告(塚本)
2 スマートグラスの不正使用についての提言 (森井)

 これらのテーマをより深く、そしてさまざまな立場から再検討するために、今回は、メンバー以外の人を交えたシンポジウムを企画し、広く意見交換の場を設けたい。プロジェクトのメンバー以外との知識交流・情報交換を意図して、倫理学(学内ELSI)、経営学(学内外を結んだプロジェクト)、法哲学(学外)の専門家も招待して、議論を行うことにしたい。

⚫︎プログラム

13:30-13:40
開会挨拶、趣旨説明(塚原)
第一部 13:40-15:10スマートグラスについての主催者側からの報告と提言 
(座長・塚原、発表各30分、ディスカッション15分)
1:スマートグラスのプライバシー、ガイドライン提案の中間報告(塚本)
2:スマートグラスの不正使用(早稲田の問題など)についての提言 (森井)
(なお場合によっては、1と2の順序を入れ替える可能性があることはご了承ください。)
第二部 15:20-16:20 共催団体・学外ゲストによる「スマートグラスの多角的な検討」 (座長・新川、発表各20分、ディスカッション10分)
1  経営学から、桑田(島根県立大)・井上(ギリア社)、「ウェアラブル生活学・自然学」
2  法哲学から、大屋(慶應大学)、「スマートグラスと空間秩序の変容」
第三部 16:30-17:30 パネル・ディスカッション (総合討論、科研メンバーの研究報告も含む)
終わりに 17:30-17:45 (学内共催団体からの挨拶とコメント)
 神戸大ELSIインスティチュート、茶谷(神戸大・倫理学)

⚫︎主催:

(塚本科研) 代表・塚本昌彦、シンポジウム担当:塚原東吾

⚫︎共催:

神戸ELSI、経営学グループ(ウェアラブル自然学とエコシステム)、神戸STS研究会

⚫︎後援:

NPO法人ウェアラブルコンピュータ研究開発機構、NPO法人日本ウェアラブルデバイスユーザー会

⚫︎ 開催事務局、参加手続きなど


国際文化学研究科・塚原研究室で事務局を担当いたします。

実務・当日アルバイトは院生・前田および辻本・木山・田上(会議場設営、懇親会のマネジメント・受付、会計など)です。

外部の参加希望の方は以下の会議・シンポジウム用アドレスに、名前・所属などを明記した上で、参加申し込みをして、こちらから確認のレス、ズームアドレスなどを通知いたします。
(塚原研究室会議アドレス: vonsiebold200@gmail.com )

なお、参加をご希望の方は、人数の確認などが必要なため、懇親会への参加についても、お書き添えください。懇親会への参加については現在未定である場合には、当日でも参加ができるようにある程度のキャパシティを用意しておきますので、「未定」とご記入ください。

神戸大学大学院国際文化学研究科・塚原東吾